仏像は様々な姿、表情で作られます。もともとは「お釈迦さま」の姿を表現する限定的なものでしたが、時代とともに少しずつ認識も変化しています。

現代では「仏教に関する像全般」を指すことが多くなりました。仏像と聞いてパッと頭に浮かぶ穏やかな雰囲気のもの、武器や頭蓋骨持ち思わず「仏像?」と思ってしまう恐ろしい姿をしたもの、勇ましい武将のようなかっこいいもの色々なものがあります。

まずは様々な姿を持つ仏像の種類をご紹介します。

【如来像】

仏様の中でもっとも上の存在が如来と呼ばれます。悟りを開いたものということをあらわし、「仏陀」(ブッダ)と呼ばれることもあります。「悟りを開く」とは:目に見えること、体で感じることに迷うことなく、生や死などさえ越えたいつどんなときも変わらない正しい物事の道筋を会得することです。初めは釈迦如来だけでしたが、時代が進むにつれて仏教の教えが様々な形にかわり人々の願いに合った姿が誕生します。全身を一枚の布(衲衣)で覆うだけというシンプルな装いと、螺髪と呼ばれるつぶつぶのヘアースタイルで表現されるのが特徴的です。

【菩薩像】

如来になるために悟りを求めて修行をしているお釈迦様の姿をあらわしています。菩薩像はお釈迦様が出家をする前の貴族の姿を表しているため、きれいに結った長い髪ときらびやかなな腕輪や首飾りど豪華な装飾品を身に付けているのが特徴です。如来の仕事を補佐する役目も果たしています。「聖観音菩薩」という姿を原型として、救う対象とした人の悩みや苦しみに合わせて変化するのです。観音は正確には「観世音」といって人々の救いを求める声に応えて救ってくださるという意味を持っています。「知恵や記憶力を授けることで救える者の前には虚空蔵菩薩という姿で登場し知恵を与える」、「悪い考えを正して願い事を叶えてあげることで救える者には如意輪観音菩薩という姿で登場し願いを叶える」といったように救うべき人のニーズに合わせて変身して、その人に一番合った方法で解決に導いてくれます。

【 明王像】

如来に仕える存在のひとつです。煩悩(身心を乱し悩ませる心の汚れ)に囚われている人々を仏教の力によって正しい方向へと導きます。如来像や菩薩像などとは違い憤怒の形相をしている者が多く、力づくで進むべき道を正し救済します。「仏像」という言葉からは想像もできないような険しく恐ろしい顔つきで表現され、頭蓋骨や蛇、剣などを持っているのが特徴です。

【天部像】

仏様の教えを知ってから仏教の守護者となった神々の姿をあらわしたものです。健康や財産を与えてくれる、武芸や芸能が上達するなど、現世利益を与え広く信仰をされているものが存在します。寺院の入り口の門やお堂の本尊の周辺、仏壇の周囲に安置されることが多く、武将の姿や女性の姿など様々な方法で表現されるのが特徴です。四天王像などは足元に邪鬼と呼ばれる「鬼」を踏みつけている姿で表現されることが多いです。中にはかわいらしい鬼もいますので、ぜひ足元にも注目してみて下さい。

【習合神像・高僧像】

習合神像:日本古来の神々と仏教とが一体となった存在です。

高僧像:実在した高僧をモデルに造られたものです。