コンチワ!コンチワ!コンチワ!
いよいよ岩本さん監修の元、スーパーカブ90チョッパーのキャブレターのセッティングを始めました”Mr.ゼットン”です。

キャブレターのセッティングは非常に面倒です。

もともと岩本さんのいじったスーパーカブ90のエンジンでキャブレターのセッティングをし、シリンダーヘッド交換、ポート研磨したものに乗せてもらった際に明らかなトルク感、パワーを感じ、2年間乗ってきたスーパーカブ50。最初は48ccだったんですよね。
それに85ccのエンジンを積み替えて5年。
そして先日岩本さん監修の元97ccにボアアップさせ。
慣らし運転を111キロで終わらせたので本日セッティングに入ることとなりました。

キャブレターを変えたと言うことでキャブレターのセッティングが必要になる時と言うのです。
その状態のまま走ると、燃調は薄い状態になっていますので、パワーダウン、燃費悪化に繋がります。

パワーアップの為に付けたパーツが、そのままポン付けのママだとパワーダウンの原因になりかねないのできっちりセッティングすることになりました。

岩本さん曰く単気筒はキャブの整備性も良く、セッティングし易いのでオススメだそうですが。。。

5回ほど色々とセッティングを変えてはメインジェットとスロージェットを交換。
途中「VM22キャブレター用インシュレーター」が割れ「チャンバーパッキン」が切れると言うさすが中華製と納得のトラブルが発注しましたので、その場でアマゾンにてオーダーしました。
本日の最終はメインジェット100番 スロージェット15番でセッティングとしました。
加速は薄めにし、中速からは濃くしました。
しばらくはこれで走ってみて不具合があれば変えて行きます。
「VM22キャブレター用インシュレーター」と「チャンバーパッキン」が手元に届き次第完成させたいと思います。
セッティングの方法を簡単に記載しておきます。

 

キャブのセッティング方法<基本編>

用語

(1)メインジェット
(2)パイロットジェット(またはスロージェット)
(3)ジェットニードル
(4)クリップ位置
(5)スロットバルブ
(6)アイドルストップスクリュー
(7)パイロットエアースクリュー(エアースクリュー)

(1)メインジェット
アクセル全開付近の燃料の量を決めます。
例えば「♯85」と表されこれは85番と言います。 数字が大きければ燃料が濃くなり逆に小さいと薄くなります。

(2)パイロットジェット
アイドリング付近の燃調を決めます。
ノーマルの原付にはこれが固定式になっていて 変更できないのがほとんどです。社外品のキャブや原付以上の2輪はこれは普通に付いています。 これも#35などの番数で表されます。

(3)ジェットニードル
ジェットニードルのセッティングと言うとほとんどの場合(4)のクリップ位置の 変更の事を指します。しかし、本来はこのニードル自体にも番数があって テーパー(針の鋭さ、角度)などの違いにより燃調を変化させます。 ここまでさわるとなると上級者向けのレベルです。 普通は変更する必要がほとんどありません。

(4)クリップ位置
(ニードル段数) アクセル中開度の燃調を決めます。このクリップの位置を上下に変化させる事により セッティングします。左上の図の中に拡大図があります。 クリップを上に付けると燃調が薄くなり逆に下に付けると燃料が 濃くなります。

(5)スロットバルブ
混合気を発生・制御させる所(この周辺を「ベンチュリ部」とも言う)ここはアクセル本体です。 これを閉じると止まり開けると回転が上がります。
ちなみにここの部分の吸気口断面面積がキャブレターの大きさを示します。例えば、 20φ(20パイと呼ぶ。)、24φのキャブがあれば、24φの方が 大きい事になります。 これが大きいと最高主力は上がりますが逆に低速側がパワーダウンしたりするのでエンジンの仕様に合った口径のものを選ばなくはなりません。

(6)アイドルストップスクリュー
アクセル全閉時の 回転数を決めます。ここは燃調にはほとんど全く関係有りません。 このネジを締めるとアイドリング回転数が上がり緩めると アイドリング回転数が下がります。エンストしないように調整しましょう。

(7)パイロットエアースクリュー
アクセル全閉付近の燃調を決めます。右上の図に示してありますがここはパイロットジェット(スロージェット) から出る混合気の空気の量を決めます。このネジを締めるとアイドリング付近の燃調が濃くなり緩めると薄くなります。一般にこれを一番締めた(力をかけすぎると傷が付くのでほどほどに) 状態から1.5回転戻しが標準とされます。これを3回転戻しても混合気が濃い場合には パイロットジェット番数を下げます。逆に全閉~1/2回転戻しでも薄いときには パイロットジェットの番数を上げて調整します。

燃調が「薄い」のか「濃い」のかを知る事は本当に大切な事です。とりあえず「薄い」場合の症状と「濃い」場合の症状を下に示します。

 

■薄い場合■

●中低速
・アイドリングで、ややスムーズであるが力無く回転していて、ちょっとした事でエンストする。
・走行中にアクセルを少し早めに開けると失火(プラグが点火してない状態)したように ブーン(トーン下がる)と回転が落ちる
・回転は上がるが力無く回る。
・アクセルに回転が全く付いてこないで失火する

●その他
・プラグが白い(下の「余談」も参照)
・パンパン(ポンポン)とマフラーから音がする(アフターファイアー)。濃いときにも出るので両方疑うべき;;
場合によっては吸排気バルブのカーボン堆積や電気・点火系の不具合も考えられます。
・薄いのは、ジェット類の「詰まり」が原因であることもあります。 長い間、エンジンをかけないとガソリンが劣化してガム状の物質(変な臭いがする)に変化して 詰まってしまいます。たまにエンジンを掛けた方がよいと言われるのはこの為でもあります。

■濃い場合■

●中低速
・アイドリングで不安定になり、ボコボコ(水でも吸っているような感じ)という。
・アクセルを開けても失火しないが、回転が上がらずにボコボコと苦しそうになったり、 エンジンのトルクはあるが回転の上昇が鈍い。

●高回転
・トルクはあるような気がするのだが、回転の上昇が鈍い 。
・アクセル全開でボコボコという 。

●その他
・プラグが真っ黒、あるいは、排気ガスが黒い。
ちなみに、白い排ガスは燃料が完全燃焼した時の水蒸気(これはOK!)で、青白く嫌な匂いの排ガスはオイルが燃焼室に進入した時に出る(要オーバーホール)。
・キャブ側からパーンと爆発音がする(バックファイアー)←バックファイアは非常に危険です。最悪出火するので気をつけてください。
・濃い場合でもアフターファイアが出る。(アフターファイアは紛らわしいですね)

 

キャブのセッティング方法<実践編>

(1)まず最初に
キャブを新品に入れ替えた直後なら、アイドルストップスクリューを緩め、 またアクセルケーブルに「遊び:約5ミリ」があるかチェックする。同時に燃料漏れ等の有無もチェックしてから エンジン始動。アイドリングするように、アイドルスクリューを回して 適当に調整してやりましょう。 その後は、とりあえずエンジンを暖機します。冷たい間にセッティングしても 暖まってからでは燃調が全然違いますから。
(2)暖機
エンジンを暖機しましょう。 だがしかし、 エンジンがかかったからといって、安心することなかれ(笑)。
最初はアイドリングで暖機するのですが、 この時に燃調が薄すぎると焼き付きを起こしたりしますので要注意。 エアースクリューを回し、最も回転が高くなる位置に調整します。 この時、回転戻し量が3回転以上ならスロージェット番数を下げて、 逆に全閉~1/2回転戻しならスロージェット番数を上げてやります。 ちなみに、全然1~2回転戻しで安定してしまって全然変わらないよ? と言う場合にはアクセルを素早く「キュッ」と1/5回転開けてみましょう。 それで「息付き」したら薄いのでちょっと締めてやって、適当に調整します。 暖機前後でアイドリング付近の燃調もまた変化するので、安定した所を 選んでやります。

(3)実走行(中低速側)
アクセル中開度まで開けた時、「もたつき」や「バラつき」が無く、スムーズに回転が上昇するか チェックします。この時、主に調整するのはジェットニードルのクリップ位置で、 濃い方(5段目あたり)から薄い方へセッティングを出していきます。 (薄いのから始めると焼き付きを起こすため。) この時、一旦プラグをチェックしてみましょう。 キツネ色~やや白色なら合格です。

(4)実走行(高速側)
これも濃い方から薄い方へとセッティングを出していきます。 この時、高回転でセッティングが出ても、中低速側に影響が出てくる事があるので 再び中低速のセッティングを煮詰めます。

(5)実走行(仕上げ)
セッティングを繰り返すうちに、ここがベストだ!というセッティングが出てくるはずです。 ちなみに、セッティングのデータはきっちり取っておきましょう。 恐らく、きっちり燃調がとれたなら低速から高速までパワーの谷間がなく きれいにエンジンが回ってくれると思います。 (改造の方法によってはパーツの相性が悪いこともよくあります)
この時、再び(というかちょくちょく見てやらなければならないのですが)プラグをチェックします。ベストセッティングなのに黒かったり白かったりすると思います。 その時は、エンジンの燃焼温度に合ったプラグを入れてみましょう。プラグが白ければ番数を上げて、 逆に黒ければ番数を下げます。

(6)実走行(仕上げ-2)
セッティングが出たあと、走り続けると、熱ダレ(エンジン温度が上がりすぎてパワーが下がること) が起こることがあります。このような時は冷却系を強化するか、少し濃くして温度を押さえたりします。 そのまま走ると焼き付きを起こすので要注意。

走行条件
キャブレターの燃調は意外とデリケートなもので、 ノーマルなら(ほぼ)1年中対応のように設計されていますが、 社外の大口径キャブに交換したら気候条件、走行条件で すぐに燃調が変化します。その例を挙げてみます。
(1)温度
気温が高ければ酸素密度が低くなって混合気が(相対的に)濃くなり、気温が低ければ酸素密度が高くなって 燃調が薄くなります。要するに、冬に燃調を濃くしてやるのはこのためです。
(2)気圧
気圧が高いと酸素密度が高くなって、混合気が薄くなり、気圧が低いと空気が薄くなるので 混合気が濃くなってしまいます。標高の高い所へ行くと燃調が狂って走りにくくなるのはこの為です。
(3)湿度
湿度が高いと空気中の酸素密度が下がり、混合気が濃くなります。 雨の日にカブりやすいのは、エアフィルタが水滴で詰まり、燃調が濃くなるのと同時に 湿度によりさらに濃くなるからです。

最後に
キャブレターのセッティングはとても難しい所もありますが、きれいにビシッとセッティング が出たらとても嬉しいです。現在自分は泥沼化してまだ苦戦しております(笑)。 上級者ほど、様々なデータが身に付いていて、素早くセッティングを出してしまします。 素人にはとても無理なので、地道にデータを取っておくことをお勧めします。

自分は「データ修得日/気温/メインジェット番数/クリップ位置/ スロージェット番数/使用マフラー/(高・中・低)速の各走行データ」を 記録しています。絶対無駄になりませんから。

 


旅をすること・・・人と出会うこと・・・
歴史を知ること・・・は
その後自分自身に必ずおとずれる
正しい選択の為の訓練です。

美しいモノをより美しく観る為に・・・
敬愛する人をより尊敬できるように・・・
大切な時間をより大切にすごす為に・・・

そして人生をより感動できるように・・・

人は旅に出ます。

【 Life On The Road (ライフ オン ザ ロード)】